【会員インタビュー】AI技術で建設現場の常識を変える!株式会社プレステージ・ワン
お客様からいただく課題や要望の先にDXがある!「株式会社プレステージ・ワン」にインタビュー!
令和5年度新潟市概念実証支援補助金に採択された、株式会社プレステージ・ワンの冨田取締役に、自社の取り組みや事業開発に至った経緯などをお聞きしてきました。
概念実証を行った「AIカメラを使用した車両接近警告表示システム」は、AIカメラによって通行車両や歩行者を検知し、見通しの悪い工事現場などから出入りする工事車両の交通事故防止をサポートする技術です。この技術は新潟県がバックアップする土木・建築の新技術として、「Made in 新潟 新商品調達制度」に認定され、今後さらなる活用が期待されています。
―まずは株式会社プレステージ・ワンがどのような会社なのか教えてください
冨田:「弊社は警備業者として認可を受け、交通誘導警備や雑踏警備、機械警備などを行っている会社です。また、防犯・防災に向けた監視等の各種センサーの設置や有事の対応なども行っています。」
―新事業開発を行うことになったきっかけは何ですか?
冨田:「警備をしていると、工事現場のお客様などから“こんなものがあったらいいな”“こんな仕組みがあったらいいよね”といった声をいただくことがあり、弊社としてはご要望に応えたいという気持ちで日々試行錯誤しながら、そういった現場の課題や要望に向き合ってきたことが始まりです。また、社内にも4年程前にシステム機器開発事業部を立上げ、よりお客様のご要望に応えられるよう体制を整備してきました。」
―現場で働く方から直接要望を聞けたことがきっかけだったのですね。お客様から積極的に要望を聞くために工夫されたことはありますか?
冨田:「私たちは警備業務を行いながら現場で作業される方たちと積極的にコミュニケーションを取るようにしてきました。要望に応えるという姿勢を当初から変えずにやって来れたことが現場からの生の声を聞けることに繋がっていると思いますし、なんでも揃っている今の時代、やってやれないことはないと思って開発に取り組んでいます。」
―今回の実証事業であるAIカメラを使った事業もそうして生まれたのですね。今後はこの事業をどのように発展させていきたいですか?
冨田:「この事業はエラーが実際の交通事故につながることがあるため、精度の向上が重要になってきます。AIカメラだけでは限界があるので、クラウドと連携して精度を上げて、データを蓄積することで次の展開につなげられると思っていますので、そこはパートナーとなる企業と共創して開発に取り組んでいきたいと考えています。」
―今回の事業を進めたことによる社内の変化などはありましたか?
冨田:「事業開発をスタートした当初は社内からも“そんなのできるの?”といった声もありましたが、実際にシステムを構築して実証を行い、現場から高評価をいただいたことで、社内でも“やればできるよね”“やってみよう”といった感覚が芽生えてきました。こういった取り組みを行うことで、次の世代にもチャレンジできるんだという気持ちを持ってもらいたいです。」
―今後新たな事業として検討している事業はありますか?
冨田:「今のところ具体的に進んでいるプロジェクトはありませんが、身近に困っている、“これ不便だよね”という声を拾っていき、改善してあげることができれば、それが新技術・新事業の開発につながると考えています。」
「この世の中、物理的に不可能なこと以外はやってやれないことはない」という想いで開発に望む株式会社プレステージ・ワンの冨田取締役。現場で積極的にコミュニケーションを取る中でお客様からいただく課題や要望を自社の大切な資産と捉え、なんとか要望に応えるといった姿勢が、次々に“こんなのあったらいいな”といった意見をいただける今の状況を作っているのだと感じました。
株式会社プレステージ・ワンの冨田取締役、取材協力ありがとうございました。
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