2021年最後のご挨拶
このブログは2、3分では読めません。長文ですが、是非ともお付き合いください。
2021年はDXプラットフォームの立ち上げの年となり、体制がやや未整備での対応につき不備もあったと思います。おかげさまで、現在は53の企業・団体に入会いただき、5つのプロジェクトが進行しています。
DXの取り組みについては、未だにどう取り組めばよいのか掴めていない方々も多いと思われ、参加企業の当プラットフォームへの関わる度合いも様々です。
現在、DX人材の育成に向けて市内企業約1,000社にアンケート調査を行ったほか、そのうち30社に絞りヒアリングを行っています。対象の企業様、ご協力をよろしくお願いします。
今年も終わりとなりますので、簡単に各プロジェクトの進捗状況をご報告します。
製造業DXプロジェクト（プロダコネクト）
当初は金属加工の企業に偏った構成でしたが、取り組みへの理解が広がり、現在はエンジニア・組み立て能力のある企業も加わり、食品設備などの新分野参入への取り組みが進められ、日々、顧客に魅力のあるサービスをどうシステムに取り込むかを追求しています。
データ利活用プロジェクト
経済産業省の補助事業を活用し、「地域や業種をまたがるモビリティデータの利活用」として地域アプリ（りゅーとなび）利用者による行動分析、社会受容性評価、パーソナルデータ利活用検証を実施しています。
コンテンツ活性化コンソーシアム
こちらは複数のプロジェクトが進行しており、共通としては3Dキャラクターの開発とそれを活用する新たなPR手法などを検討していますが、特に事務局としても着目しているのが「3DVRバーチャル工場見学」です。製造業の新たな顧客アピールとリクルート効果を狙い、単に工場を3Dバーチャル化するだけでなく、その訪問者への効果的なPR（技術・設備・製品）を各種コンテンツにより表現しようと技術検証を進めています。この取り組むは、成長産業支援課が計画する「バーチャルにいがた2km」の実現に向けての先行モデルともなっています。
次世代デリバリーサービス構築プロジェクト（ドローンデリバリープロジェクト）
6月の国内初の都市部でのドローンデリバリー実証により注目が集まり、同じく中心市街とである万代と古町を結ぶ信濃川横断によるフードデリバリーも実施し、新たな街中での物流としてニーズが高まっています。冬季の気象が厳しい本市においての実証として12月20日に鳥屋野潟を渡るデリバリー実験にも成功し、この冬期間内には販売商品のデリバリー実証も予定されています。
先端技術を活用した「無人店舗」プロジェクト
コロナ禍により急遽必要になった非対面・非接触ビジネスですが、接客効率の向上は店舗経営としても重要であり様々な新技術による無人店舗実証と実装が進められています。新潟市でも新たなビジネス実証の先進地を目指し、顔認証決済の実証を来月に実施するほか、無人店舗実証を支援しています。
次に「5Gビジネスラボ」についても当初予定された5G関連のイベントがコロナウイルス拡大により延期になったほか、ワクチン接種会場になった関係で当初のPR事業などに影響が出ましたが、9月の開設式直後に市内万代シテイパークとを結ぶ5G映像配信、ロボット操作などの実証をテレビやYouTubeによる配信により多くの方々に周知してもらいました。現在は、当施設での5G体験を求める経済団体の要望や都内企業による5G機器開発の実験計画も進められています。
最後に来年度事業の目玉として進めている「バーチャル事業」についてです。バーチャル（仮想空間）は現在は「メタバース」と称され世界的な巨大企業がこの分野に投資を進めています。現在、あらゆる分野がインターネットで繋がり様々なプラットフォームが新たなビジネスを築き上げていますがいずれはこの「メタバース」がプラットフォームとなり覇権が争われていくと思われます。
その前にいち早く新潟でこの分野に触れることができ、新たなビジネスのヒントを掴めるようバーチャルのインキュベーション空間を構築したいとしています。当会員企業との意見交換、アドバイスを基に来年度の空間コンセプトは固まりつつあります。
ご期待に応えるプラットフォームになっているのか不安ではありますがそれなりに評価を頂いております。事務局だけでなく、このプラットフォームを活かすも殺すも参加する方々の関わり次第です。引き続きご活用いただき、ご希望のプロジェクトやテーマが無いようでしたらいくらでもリクエストをください。
「無理です」は禁句にしていますので、引き続き来年もよろしくお願いいたします。
この記事は、事務局統括チーフの宮崎が担当しました。
